リケーブルについて
ダルマオーディオのAndyです。
リケーブルについて、オーディオメーカーの視野から、いくつの考えをシェアーさせていただきたいと思います。
〇 ケーブル変更で、音質は確実に変わります。
リケーブルによる音質変化について、「変化あり」と「変化ない」の二種類の観点はあります。自分は「変化あり派」です。これは恐らくどのイヤホンメーカーの共通認識です。
イヤホン開発する時、筐体はケーブルについて、専用の設備でF特性を図ります。技術者はF特製のグラフを見て、理論上の判断を下します。
次のステップとして、実際の試聴によって、イヤーチップとケーブルを選びます。弊社の経験では、イヤホンの音質を影響する要素の割合は「筐体 50%、ケーブル 40%、イヤーピース 10%」です。
ケーブルはこのように音質を大きく左右しますが、ケーブルを変えても、設備のグラフは変わらないので、メーカーの音質確認担当者は候補のケーブルを使い、実際の聞き比べの上で、どのケーブルを採用するかを決めます。ケーブルによる音質変化は確実なことです。
〇 リケーブルによるバランスの変化及びイヤホンとの相性について
リケーブルによって、各音域のバランス変化は一番わかりやすいものです。お客様の感想をTwitterなどで見たら、「高音は伸びる」とか「低音は強くなる」など、バランス変化に関する内容はよく見かけます。
お客様は特定のイヤホンにそのケーブルをつけて、リケーブルによるバランスの変化の感想を話すのは問題ないですが、メーカーの立場から見ると、バランスの変化は、ケーブルがいいかどうかの判断基準ではないです。その理由は以下の通りです。
① お客様はリケーブルに使用するイヤホンは様々な機種であり、必ずしもいい方向へ変わるとは限りません。
例えば、もともと高音の伸びるイヤホンに高音を伸ばすケーブルを使用すると、刺さるように感じる可能性はあり、一方、高音普通のイヤホンに使用すると、高音改善するように感じる場合はあります。
これはいわゆるケーブルとイヤホンの相性のことでしょう。
② 通常リケーブルする時、本来持っているケーブルとの比較となりますので、比較の結果は人によって正反対の結論が出ることはよくあります。これは温泉のお湯の温度を例にすれば、わかりやすいです。
38度→40度:熱い
42度→40度:温い
③ リケーブルによるバランス変化の結果、いい方向へ変わるかどうかは個人の好み次第です。
上記をまとめますと、「リケーブルは確かに音質を変化させます」 → 「バランス変化で、もっと自分好みの音となるかどうかは個人次第です」となります。
そのため、万人受けの「オールラウンダーのケーブル」は存在しないと思います。ただし、個人の場合、好みは決まっているので、自分が持っている全部のイヤホンと相性のいい「オールラウンダーのケーブル」の存在は可能です。
〇リケーブルに対するアドバイス
リケーブルして音質比較する時、以下のアドバイスをさせていただきます。
1.静かな環境で聞いてください。
2.イヤホンを耳に付け替えする時の装着変化に注意してください。
3.すぐに判断をせず、数曲を聞いてから判断をしてください。
4.リケーブルで違和感を感じる時、微調整をやってみてください。
例1:低音はだいぶ強くなり、曇ると感じたら、イヤーピースを変更してみてください。
例2:高音が刺さると感じたら、音量を下げてみてください。
もともと使うケーブルと全く同じ条件での比較は新規購入したケーブルには不公平で、正しい判断が出ない可能性はあります。
5.Twitterで他人の評価を見たら、まずその方の普段のツィート内容から自分の好みと近いかどうかを判断したうえで、どこまで参考するかを考えましょう。